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パーキンソン病と漢方

パーキンソン病とは、ドーパミンという神経伝達物質が減少することによっておこる、原因不明の病気です。
発症年齢は主に40歳~60歳で、症状は徐々に始まり、ゆっくりと進行していきます。
症状としては、動作が緩慢になったり、転倒しやすくなることから始まり、その後、振戦(ふるえ)や筋肉の硬直、仮面様顔貌(表情が乏しくなり、まばたきも少なくなる特徴的な顔つき)、前屈姿勢で小刻みな歩行などがあり、その他に、便秘や排尿障害、起立性低血圧などの自立神経障害もおこります。

西洋医学での治療としては、原因が不明なため根本治療はありませんので、対症療法になります。
薬物としては、メネシットやイーシー・ドパールなどレボドパ含有製剤や、モノアミン酸化酵素阻害薬のエフピーや、ドパミン受容体刺激薬のパーロデルやカバサール、抗コリン薬のアーテンやアキネトンなどがあります。
その他の治療法としては、リハビリや外科的な手術があります。

漢方でのパーキンソン病の治療では、その方の体質や症状に合った漢方薬で、体のバランス(気血水や臓腑)を整えるようにして治療していきます。

一般的な漢方薬の例としては、抑肝散や半夏厚朴湯、甘麦大棗湯、釣藤散、疎経活血湯、桃核承気湯、きゅう帰調血飲第一加減などがあります。

※漢方薬の服用は、専門家にご相談の上で服用ください。